マイホームを購入して後悔すること

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マイホームを建てた後に7割の方が後悔しているって知ってますか?

住宅会社と何度も打ち合わせを重ねて「理想のマイホームを手に入れた」。

そう思っておられるはずの住宅購入者の方々を対象に、

「もしマイホームを購入する前に、住まいづくりに関する勉強会があったら参加したかったと思いますか?」という調査を行ったところ、

「参加したかった」「どちらかと言えば参加したかった」と回答された方を合わせて、68.5%という結果が出ました。

実に7割近くの方が、(知識不足のため)マイホームを購入後に何らかの後悔をされているということになります!

では、具体的にはどんなことで後悔しているのでしょう?

よく言われている項目の一部を以下に挙げてみます。

マイホームが引き金の住宅ローン地獄

マイホームを購入する際に住宅ローンを組まれる方は多いかと思います。

ここではその住宅ローンで後悔している方の実例を見てみましょう。

Mさん

結婚して8年目

子供は一人

住宅ローン契約時の年収は2,500~3,000万円

購入物件8,000万円

職業 会社員(外資系金融機関)

年齢42歳

Mさんは、筆者の古くからの友人ですが、友人ながらスゴイと思ってしまうほど、頭もよく見た目もパリッとしたイケメンで、仕事もバリバリこなす裕福なサラリーマンです。

そんなリッチなサラリーマンの彼が都内でも大人気のエリアにほぼ億に近い金額のマンションを購入したのは、35歳の時でした。年収は当時で2,500~3,000万円ぐらいだったそうですが、毎月の支払いは30万円程度でしたので、住宅ローンそのものはそれほど大きな負担ではありませんでした。

彼のビジネスキャリアは大学卒業後、日本の大手Sierに入社し、30歳過ぎに一念発起して、以前から関心が高かった金融機関に就職、その後は年収がトントン拍子に上がり、マンションを購入した後には、待望の子供にも恵まれ、まさに幸せを謳歌していました。

ただ、国内資本の会社で働いていた頃に比べて、年収がほぼ倍以上に増えた影響もあり、住宅ローン以外の出費も嵩むようになり、車のローンなど固定費は年々増えていきました。固定費以外にも、旅行代や衣服代、飲食代などの高額の出費をする機会も増えて、収入は増えていったものの、出費もどんどん膨らんでいきました。

彼は、外資系企業に勤務している以上、”何か”あるとその収入も急激に減る可能性があるということは十分理解してはいましたが、目の前の高収入の状況が日常になってしまうと、なかなか以前のように”つつましやかに”生活するというのは、大変困難だったと当時の状況を振り返っています。

また、彼は周囲の人間もそうした高所得世帯が多く、それに影響を受けていたことも認めています。

「自分たちだけがつつましやかに生活しているのは、クラブでまわりがみんなダンスしてるのに、自分たちだけがダンスしていない気分で・・・」

そして、彼がいよいよ”高い”住宅ローンに後悔する日がやって来ます。

それが、あのリーマン・ショックでした。

リーマン・ショックが起こり、彼の会社も業績は悪化、その後、本国からの支持の下、社長が交代。その社長は、それまでとは打って変わったコストカッター。不採算部門や業績の好転が見込めない部門は、どんどんリストラしていき、彼がいたセクションもターゲットになってしまいました・・・。

2008年や2009年といった時期は景況感も最悪で、転職のマーケットも冷えに冷え込んでいました。

彼はリストラ後、必死になって再就職先を探しますが、なかなか決まりません。しかし、そんな時も住宅ローンの支払いは毎月必ずやってきます。

そして、輪をかけてタイミングが悪かったことに、当初5年はいわゆる優遇金利で住宅ローンの支払いが減額されていたのですが、会社をリストラされたタイミングと前後して、その優遇がなくなり、住宅ローンの支払額はむしろ増えていました。

彼はまだ30代でしたから、なんとかなると思っていましたが、現実は厳しくなかなか転職が上手くいきません。

そして、彼の転職が決まったのは、国内資本のIT系の企業で、Sier時代の経験と英語力を買われてでした。

しかしながら、収入は外資系金融機関に勤めていたころの半分以下・・・。

住宅ローン以外の固定費も積み重なっていた彼にとっては、苦渋の決断でした。

多忙だったもののやりがいを感じていた金融機関でしたが、その高級マンションに住み続けるため、そして、家族のために諦めざるを得ませんでした。

彼は今でも年収1,000万ほどの高収入世帯ですが、保有していた高級車は手放し、また旅行や衣服なども買わないようになり、以前ほどの豪奢な生活ではできず、むしろ高い住宅ローンで生活苦に追い込まれているといった状況です。

彼は車や旅行は手放すことができたが、マンションだけは・・・と諦めずにいますが・・・正直、後悔していると言っていました。

現実的に年収1,000万で毎月の住宅ローンが30万円以上というのは、続けるのは困難と言わざるを得ません。

年収が高いときに住宅ローンを組めば、確かに購入できる物件価格もそれに応じて、高くなりますが、住宅ローンという固定費を膨らませるのは大変、リスクが高いということがお分かりいただけるかと思います。

ご近所トラブル

マイホームを購入した場合、当然ながら賃貸のように簡単に引っ越しはできません。
したがって近所トラブルが発生してしまうとそれに向き合わざるをえず、非常に大きなストレスを抱えてしまう方もいるようです。

実例を見てみましょう。

マイホームを建てて5年になる方の体験談です。

当時より斜め向かいの子供 (計8人)の道路遊びに悩まされていました。学校、警察からも注意してもらいましたが、向かいの祖母が町内のボス的存在のため、まったく改善されません。

その祖母のみ「いつもうるさくてごめんなさい♪」と笑顔で言われますが、子供達に注意することはなく、子供の親からはお詫びの言葉も一度もなく、子供達が、遊んでいるときは道に座り込み話しています。

窓を割られたり、車に傷がつくなどお金が発生する被害はありませんが、車にボールの跡、駐車場、庭への侵入、お菓子のゴミ、自転車の無謀運転、オモチャや自転車を道路の真ん中に放置するための交通障害に毎日悩まされています。

先月直接、公園(徒歩3分)で遊んでほしいとお願いしたところ、わが家に対する監視が始まりました。うちの車が出掛けると子供達を外に出し、道路及びうちの駐車場であそばせます。
短時間で帰ってくると舌打ちされます。

うち以外は長年この土地に住む住人のため、今道路遊びしている子供達が大人になり同じように非常織なふるまい、子育てをすることは目に見えています。
せっかく作ったマイホームですが、多少損をしても引っ越したいと思っています。このままでは精神を病んでしまいそうです。

このようにせっかく建てたマイホームですが近所トラブルのためにマイホームを手放し日超すか、それとも近所トラブルに耐えながらマイホームに住み続けるかの2択で頭を悩ませている方もいます。

間取りの後悔

住宅ローンや近所トラブルに比べれば間取りの後悔は少なめかもしれません。ですが、実際に家を建てて住み始めると自分が予想していたものとは異なり、後悔する方もいるようです。

実例

1.リビングの後悔

マイホームを建てるならリビングは広く取りたい!と考えていました。

リビングは家族が集まる場所だし、いつもいる場所だから一番快適にしたいと思い、南側に12帖分とったんです。

敷地に余裕がなかったので、リビングを大きくする分、夫婦の寝室は6帖に。ハウスメーカーの方には6帖では狭いと言われましたが、アパートでは6帖で十分寝られていたので狭さは気にしませんでした。

しかし、暮らし始めてると、12帖のリビングは広すぎました。一部は完全に物干し場になっているし、日中は家族みんな仕事や学校へ外出するので陽が当たっていることすら空しく感じるようになりました。

また、私たち家族とほぼ同時に家を建てた友人の家に遊びに行ったときのことです。

夫婦の寝室にテレビや冷蔵庫、ソファを置いて、セカンドリビングのようにしていたのを見たとき、自分たちもそうすれば良かったと後悔する気持ちが大きくなりました。

2.玄関の後悔

第1子妊娠中にマイホームを建てました。
「玄関は家に入るためのスペースなので必要最小限あればいいや」とあまり気にせず間取りを決めたのですが、実際に子どもが生まれるとびっくりするぐらい玄関回りに置きたいものが出てきました。

ベビーカーぐらいは予想していましたが、子どもの靴がどんどん増えていくし、屋外用の遊具や通園バッグ……。

冬のコートなども、夫婦二人なら身軽に動けば済む話しですが、小さい子どもがいると玄関に全部置いておけるほうが断然便利だと思います。そのうえ、主人がゴルフを始めたので、ゴルフバッグや棚に入りきらない靴で玄関はいつも散らかっています。

玄関だけが前のアパートのままのように雑然としていて、家の顔なのに一番失敗したなと後悔しています。

3.家事動線の後悔

マイホームを建てるにあたって、家事動線は重視するべきだということはよく知っていました。

なので、雑誌などでキッチンと洗面室の間取りを中心に、リサーチしてマイホームづくりに取り入れました。

しかし、新居で生活を始めてみると、キッチンから脱衣所、洗面所への動線は短くて便利なのですが、洗濯物干し場を2階のベランダにしてしまったのが失敗でした。水に濡れた重い洗濯物を2階まで運ぶのは大変です。

しかも、2階には家事室も和室もなく、仕方なく取り込んだ洗濯物は寝室のベッドの上で畳むことになりました。
私は畳に座って、テレビを見ながら洗濯物を畳むのが好きだったので、ベッドの上での作業に慣れません。食後の家族団らんの時間に一人で寝室にいるのも寂しいです。

だからといって、取り込んだ洗濯物を1階まで運んで、畳んだものをさらに2階に運んで……とすると余計に動線が長くなるので、なかなか改善できません。

家事動線は最後までシミュレーションするべきでした。

このように念願のマイホームを購入した後も後悔する方は多いようです。

一生のお買い物として購入する以上、ローンがいくらかかるか、近隣住民の調査などは最低限やっておくべきでしょう。