フォニックスのルールは音節ごとに適用される

フォニックスルールを適用する際に注意しなければいけないのが、音節との関係です。 なぜなら、フォニックスルールは音節ごとに適用されるからです。 たとえば“psychic”の場合、音節は“psy”と“chic”に分けられます。

音節ごとにルールを適用しなければならない

ここでフォニックスのルール11を見てみましょう。 ルール11は、「yがその単語の中で唯一の音を出す母音で、後ろに子音がない場合、yは長母音(a「エイ」i「アイ」といったアルファベットの名前)のiと同じ発音になる」というものです。“psychic”を音節ごとに分解するのでなく、ひとくくりで捉えてしまうと、「yはその単語の中で唯一の音を出す母音」ではありません。なぜなら、iも音を出す母音だからです。また、yの後ろには子音cが続いているので「後ろに子音がない場合」にも当てはまりません。結局、ルール11は適用されないように思えてしまいます。

ですが、“psychic”を“psy”と“chic”と音節ごとに分解すれば、“psy”にルール11が適用されると分かります。 また、ルール4は、「母音が単語の最後にあって、その単語に母音が一つしかない場合、その母音を長く発音」というものです。このルール4についても“psychic”をひとくくりで捉えてしまうと適用されませんが、一音節“psy”と捉えれば適用されます。

このように、フォニックスルールの適用に当たっては、単語を音節ごとに分解して捉えることが不可欠となります。そこで、ここでは音節の分解の仕方についてしっかりと理解していただきたいと思います。と言っても、それほど難しいものではないので、気楽にいきましょう。

音節の分け方

音節とは、音のまとまりの単位のことです。 英語の場合、一つの音節の中には原則として母音は一つです。たとえば“soccer”なら、母音ごとに分解するとso・ccerの2音節となります。 一方、日本語の場合、基本的に仮名の一字一字が音節となります。「サッカー」なら、サ・ッ・カ・ーという一字一字が音節となり、全部で4音節となります。

フォニックスルールは音節ごとに適用されるので、この“science”の場合、以下のようになります。

“sci”

“sci”は、母音iが単語の最後にあって、その単語に母音が一つしかない(iのみ)場合です。そのため、フォニックスのルール4(母音が単語の最後にあって、その単語に母音が一つしかない場合、その母音を長く発音)が適用されます。また、この場合の母音iは長母音(a「エイ」i「アイ」といったアルファベットの名前)となり、「sc+アイ」(「サイ」)と発音されます。 つまり、“sci”は「サイ」と長く発音することになります。

長母音:アルファベットの名前で発音
ex. aは「エイ」、iは「アイ」
短母音:アルファベットの音で発音
ex. aは「ア」、iは「イ」

“ence”

一つの音節の中には原則として母音は一つです。ですが、2つ目のeは、単語の末尾にあって発音されないEなので、音節を分ける際に母音としてカウントされません。そのため、“ence”で一音節となるのです。 この“ence”は、前述のようにサイレントEで終わっているので、フォニックスのルール5(サイレントEが含まれる単語は、最初の母音を長く発音)が適用されるようにも思います。ですが、母音eの後ろに子音が2つ続く場合でもあるので、ルール3の適用場面でもあります(ルール3:母音の後ろに子音が2つ続く場合、母音は短く発音)。このようにルール3と5がバッティングする場合は、ルール3が優先されます(ルール9:母音の後ろに子音が2つ続く場合で、かつ末尾がサイレントEの場合、母音は短く発音)。 また、子音が2つ続く場合の手前の母音は短母音(a「ア」i「イ」といったアルファベットの音)となるので、“ence”の手前のeは「エ」と発音されます。その結果、“ence”は「エンス」と発音されることになります。

以上のように“science”は、音節ごとに分解し、それぞれにフォニックスルールを適用する結果、「サイエンス」と発音することができるようになるのです。 フォニックスのルールを適用する際には、適切な発音をすることができるように、音節ごとに分けることを忘れないようにしてください。