別記事「子どもにとって外で遊ぶことの重要性」で、子どもの精神的・身体的成長にとって外で遊ぶことがいかに重要かについて紹介しました。

ここでは、危ない遊びの重要性をより詳しく紹介するのと同時に、取り返しのつかない結果を招かないための対処法についても紹介していきたいと思います。

危ない遊びの重要性

外での遊びの中には、大人から見て危なっかしい、危険を伴う遊びも多々あります。

たとえば、自転車(もしくは三輪車)を両手を離した状態で下り坂を疾走したり、ブランコを思いっきり立ちこぎして、誰が一番遠くへ着地できるかを競争したり。。


ですが、危なっかしいからといって頭ごなしに「やめなさい!」と強制すべきではありません。子どもにとって危ない遊びとは自分の限界への挑戦です。

子どもは危ない遊びを通じて創造性や主体性を向上させ、また危険予知能力や回避能力を身に付けます。

最近の研究では、危ない遊びを含め、自由でこだわりのない遊びが、長期的には子どもにとって有益であるとの結果も発表されています。

親の監視や干渉のない中での子どもの自由な遊びは、軽いけがや友達同士のケンカを生むこともありますが、そうした体験の蓄積が子どものたくましい人格形成に役立っているとのことです。

反対に、親になんでもかんでも禁止され、危険な遊びへのチャレンジをすることができなかった子どもの中には、「未知なものはすべて危険」との思考回路ができあがり、チャレンジすることのできない子どもになってしまう可能性があるようです。

リスクとハザード

危険な遊びは、遊具を伴うことが多いです。遊びにはある程度の危険が必要で、これへの挑戦が楽しさとなるのです。

人気テレビ番組の『SASUKE』では、大の大人たちが夢中になって危険だらけの難関に立ち向かっていますね。

これは、危険な遊びは子どもだけでなく大人をも魅了するという証拠ではないでしょうか。

一般に、こうした必要な危険は「リスク」と呼ばれ、不必要な危険は「ハザード」と呼ばれます。リスクについては、できるだけ子どもの挑戦を尊重し、遠くからそっと見守っておき、ハザードに対しては取り除く、というのが保護者としての基本的な態度となります。

ハザードの例

ハザードの具体例は以下のようなものです。

・冒険や挑戦とは呼べない、子ども自身の不適切な行動(ex.ジャングルジムの上での押し合い)(人的要因)
・遊具への利用者の過度な集中(人的要因)
・子どもの不適切な服装(人的要因)
・動いている遊具に近づく(ex.立ちこぎしているブランコのすぐ後ろに立つ)(人的要因)
・遊具の不適切な配置・構造(物的要因)
・遊具の不十分な維持管理(人的要因)

対処法

危険な遊びが重要であり尊重すべきと言っても、大事故は絶対に避けなければなりません。 それでは、遊びによる重大な事故を防ぐためにはどのような対処法があるでしょうか?

適度な位置から見守る、遊具の危険のシミュレーションをしておく

子どもが遊具で遊ぶのを見守る場合、保護者は子どもの年齢や体力、遊具自体の危険度に応じて、目が届く位置、声が届く位置、手が届く位置を探し、そこから見守るようにしましょう。

また、保護者がいないときに子どもが遊ぶ場合に備え、前述のハザードの例で述べた人的要因について避けるよう、しっかりと教えておきましょう。子どもと一緒のときに、実際に遊具を使って危険度を伝えるためのシミュレーションをしてあげると子どもにも実感しやすいと思います。

 

服装

遊具を使った遊びの事故には、服装が原因していることも少なくありません。

遊ぶ際の服装の注意点としては以下のものがあります。遊具に引っかかりやすいものは身に付けないのが基本となります。

・上着の前を開けっ放しにしない。
・マフラーをしない
・ひも付きの手袋はしない
・パーカーなど、首周りにひものついた衣服は着ない
・カギを首にぶら下げている場合、衣服の下にしまっておくようにする
・カバン、水筒、ランドセルなどの荷物は身に付けない
・脱げにくい靴をはく(靴ひもはしっかりと結んでおく)

 

事故が起きた際の対応を伝えておく

不幸にも事故が起きてしまった場合に、被害を最小限に抑えるため、対応についてもあらかじめ伝えておきましょう。

・近くにいる大人に助けを求める
・近くに大人がいないときには、近くの家に行って助けを求める
・119番に電話して救急車を呼ぶ

このほか、一人で遊びに行かせる場合には、どこで・誰と・何時まで遊ぶかについても伝える習慣をつけるようにしておきましょう。