フォニックスの由来

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フォニックスとは、文字と発音との間のルールを明示し、正しい発音の仕方を容易にする学習方法をいいます。

日本語の場合、ひらがなの読み方を覚えればひらがなで書かれた単語や文章はすべて読むことができます。
たとえば、「お」と「に」と「ぎ」と「り」の読み方を知っていれば、「おにぎり」という単語も正しく発音できます。

一方、英語の場合、a~zの単語の読み方を覚えたとしても、それだけでは英単語や英語の文章を正しく読むことはできません。
たとえば、「c」(シー)「a」(エー)「t」(ティー)という単語の読み方を知っていても、「cat」を「キャット」と読むことはできないですね。

フォニックスは、「cat」という単語を知らない人でも「キャット」と発音するためのルールを明示しており、フォニックスのルールを覚えることで、未知の単語や文章でも正しく読めるようになるのです。

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そもそも、このように英語が読みにくいのは、英語がラテン語とゲルマン語とが入り交じってできた言語だからです。そして、このような読みにくさを解消するため、18世紀にフォニックスは誕生しました。

現在、アメリカのほとんどの小学校ではフォニックスが教えられていますが、そこにはフォニックスを初等教育に用いるべきか否かについての実に1世紀以上にわたる論争がありました。

英語圏でフォニックスが普及したのは、1990年代に入ってからのことです。

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フォニックスが正しく読むことや書くことを重視した学習方法なのに対し、単語全体を一つのかたまりとして見て読み方を覚えるという学習方法(ホール・ランゲージ(whole language))があります。

フォニックスとホールランゲージとは相対立するものと捉えられ、どちらが優れているかについて激しい対立が続いていました。
もっとも、学習方法の点においてフォニックスとホールランゲージはそれぞれに優れた点を持っています。フォニックスは、文字の読み方を覚える学習の初期段階においては有用である一方、フォニックスのルールが適用されるのは英語全体の70%程度と言われています。

現在では、フォニックスとホールランゲージとは、お互いに補完し合うものとして英語圏の教育現場でも併用されているようです。

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