小学校受験に失敗した場合のリスクとその対処法

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小学校受験も受験である以上、合格者と不合格者が出てしまいます。小さな子どもにとって、不合格の事実は時に重くのしかかってきます。ここでは、小学校受験に失敗した場合のリスクとその対処法について紹介したいと思います。

小学校受験に失敗した場合のリスク

子どもに挫折感を与えてしまう

やはり不合格のリスクは子どもの精神面への影響です。小さな子どもにとって、受験とは初めて突きつけられる本格的な「勝ち負け」です。程度の差はあれ、合格に向けて頑張ってきた中で、「選ばれなかった」ことは、少なからず子どもに挫折感を味わわせることになってしまいます。

子どもに自責の念を与えてしまう

受験ではお母さん、お父さん、兄弟姉妹、おじいちゃん、おばあちゃん、幼児教室の先生、幼稚園の先生、友達など、多くの人の「頑張ってね」という応援を受けます。こうした応援・期待に応えられなかったことで子どもが自分を責めてしまうことがあります。
特にお母さんからの期待はどの子も強く感じているはずで、合格できなかった自分はいけない子なのだと責めてしまうことが少なくありません。

登校拒否になってしまう

小さな子どもにとって幼稚園や保育園という施設は世界のすべてです。周囲にも受験することを知られている中で、「合格できなかったら恥ずかしくてもう幼稚園(保育園)には行けない」と思い詰めてしまう子もいます。実際には、案外周囲は何とも思っていないもので、子どももいざ幼稚園(保育園)に行ってしまえば普段通りになることが多いですが、中にはそのまま登校拒否になってしまう子どももいます。

小学校受験失敗時の対処法

出願できる学校が他にないか探す

小学校受験を不合格のままで終わらせることのないように、不合格発表後に受験することができる他の小学校を探すという手があります。
小学校受験の場合、受験日から合格発表までの期間はとても短いため、不合格発表を受けてからでも受験可能な学校を見つけることは可能です。
入試日程は、東京都で10~12月、神奈川県・千葉県・埼玉県では9~12月です。
受験可能な小学校は、インターネットを用いたらすぐに見つけることができますし、幼児教室でも受験の難易度を含めて親切に教えてくれます。

確実に合格できる学校も受験しておく

子どもに不合格による挫折感等を感じさせないためにも、確実に合格できる小学校を一つは受験(いわゆる試し受験)しておく方が良いでしょう。「どこにも合格しなかった」ことと、「合格した学校もあるけど志望校には合格できなかった」のとでは、子ども精神面に残す影響も大きく違ってきます。また、試し受験をしておくことは、本番慣れしておく点でも、志望校を受験する前に子どもに自信をつけておく点でも有効です。

不合格を露骨に隠さない

上述の通り、小学校受験においては、受験日から合格発表までの期間が短いです。そのため、あらかじめ合格発表日を子どもに知らせてしまっていては、不合格の場合、次の受験日までのメンタル維持に悪影響を及ぼす可能性があるため、合格発表日を不用意に子どもに知らせるのはやめておいた方がよいかもしれません。
もっとも、不合格を知らせることによる影響を考慮して、合否の結果をまったく子どもに伝えないことは避けましょう。子どもはやきもきしてしまいますし、お母さんお父さんに気を遣わせてしまっていることに傷ついてしまう場合もあります。
不合格という結果を知らせることは、デリケートな問題で気を遣うことではありますが、あえてひた隠しにするのではなく、後述のように、子どもの努力や受験勉強で培った力を称えてあげるようにしましょう。

子どもの前で落ち込む姿を見せない

不合格の結果は、受験した子どもだけでなく、お母さんにとってもショックが大きいものです。子どもの成長を考えて誰よりも志望校への進学を強く望んでいたのはお母さんですし、何より子どもの頑張る姿を一番間近で見てきただけに何が何でも合格させてあげたいと考えていたことでしょう。
もっとも、そうした落ち込む気持ちを子どもに見せることは、子どもに自責の念を与えてしまうので良くありません。子どもと一緒に思いっきり泣いてみるのは良いですが、そのあとは一緒に前向きに笑いましょう。

受験をした経験・受験で得た能力を子どもに自覚させてあげる

たとえ志望校に合格しなかったとしても、5~6歳の小さな子どもが受験という大仕事に挑んだ経験というのはそれだけで賞賛に値することです。受験勉強を続けるに当たり、いろいろと我慢することもあったでしょうし、つらいこともあったはずで、そうした経験を同年代の子どもの多くは経験していません。ですので、その頑張りを目いっぱい褒めて自覚させてあげることで、子どもに「受験は無駄ではなかった」、「自分は下を向く必要はないんだ」と、自信をつけてあげましょう。
また、小学校入学前にはひらがなもまともに書けないという子も少なくない中で、「記憶力」(物語や絵を記憶)、図形の異同(間違い探し)、「推理・思考力」、「比較・数量」(数学的分野)、「知識・常識(季節感・マナーなど)」など、高度な問題を解く訓練を積んできた思考力や集中力も、同年代の子どもとは大きく違います。
さらに、受験勉強を経て、落ち着きも身に付けているため、同年代の子どもよりも品行方正の面でも受験経験者の子どもはとても優れています。
これらの点も、子どもに自覚させてあげて、元気づけてあげましょう。